行政書士の試験科目を科目別に解説|多すぎる科目を暗記する方法
行政書士を目指す上で、試験にどのような科目が出るのか、事前に知っておきたいですよね。
そこで今回は「行政書士の試験科目」について解説します。
試験科目をわかっておけば、事前に対策を考えておけるでしょう。
試験科目から対策、出題形式まで解説するので、ぜひ行政書士試験に役立ててください。
目次
行政書士の試験科目は2種類
行政書士試験の試験科目は、以下の2種類に分けられます。
- 法令科目
- 一般科目
とくに科目数が多いのは、法令科目です。
一般科目が3科目であるのに対して、法令科目は5科目あります。
以下でそれぞれの特徴を具体的に見ていきましょう。
法令科目
法令科目は、以下の5科目から構成されます。
- 憲法
- 基礎法学
- 民法
- 行政法
- 商法・会社法
行政書士試験のなかで、もっとも重要になるのが法令科目になるでしょう。
行政書士は、法律についての知識を必要とするため、科目数が一般科目より多くなっているのです。
試験の出題数は全部で46問で、配点は244点。
基準点は122点になります。基準点とは、いわゆる「足きり点」です。
一般科目
一般科目は、以下の3科目から構成されます。
- 政治・経済・社会
- 情報通信・個人情報保護
- 文章理解
法令科目と比べれば簡単に感じますが、法令を重視していると、思わぬところでつまづいてしまう可能性があります。
そのため、一般科目についても、しっかり学習しておかなければいけません。
試験の出題数は全部で14問で、配点は56点。
基準点は24点になります。
行政書士試験法令科目別対策
行政書士試験、法令別科目対策を解説します。
法律というだけで難しく考えてしまう方もいますが、対策さえわかっていれば、簡単に感じる方もいるかもしれません
それぞれの科目別に解説していくので、ぜひ参考にしてください。
憲法
憲法は、人権と統治の2分野から出題されますが、とくに対策を行っておきたいのが、人権です。
人権は、判例からの出題数が圧倒的に多くなっています。
そのため、過去の判例を記憶しておかなければいけません。
ただし、過去問を見れば、判例のどのような部分が多く出てくるかわかります。
過去問をいくつか読んで、問題のパターンを覚えながら学習しましょう。
基礎法学
基礎法学は、幅広い知識のなかから出題されます。
そのため、すべてを覚えようとすると、時間がいくらあっても足りません。
試験では、過去問と同じような出題される場合もあるので、過去問を徹底的に学習しておきましょう。
あまり手を広げすぎると、通常の記憶力では追い付かなくなってしまうので注意してください。
民法
民法は、行政書士の試験において重要な科目ですが、司法試験と違い広く浅くという感覚です。
配点は76点分あるので、しっかりと学習を行わなければいけません。
民法の対策としては、20点×2問の記述式の傾向に慣れることが重要です。
傾向と対策、民法の芯の部分がわかれば、基本的な問題は解けるようになります。
行政法
行政法は、配点112点と高い科目であるため、正当率をあげておきたい科目です。
しかし、行政法は対象となる法令の数が多いため、どこから学習するべきか悩んでしまう方もいるでしょう。
さらに、条文や判例の細かな内容まで記憶しなければいけないため、つまづいてしまう方が多いです。
結論としては、行政法で点数を点数を稼ぐためには、条文や判例を覚える記憶力を身につけるしかありません。
商社・会社法
商法や会社法は、法令科目のなかでも、比較的簡単な科目と言えます。
行政法や民法のように、暗記力はそこまで必要ではありません。
とくに頻出するテーマは「株式」や「設立」なので、重点的に学んでおくと良いでしょう。
コツとしては勉強と考えず、自身が株式会社を設立すると考えながら学ぶことです。
ビジネス観点を持っている方なら、スムーズに学べるでしょう。
行政書士試験一般科目別対策
行政書士試験の一般科目別対策を解説します。
法令科目と比べれば簡単に感じる内容ですが、一般科目は手のつけどころが難しい科目です。
そのため、法令科目で基準点をクリアできても、一般科目で基準点に満たない!足きりに引っかかるといったケースも見られます。
それぞれの科目について以下で解説するので、一般科目もしっかり学んでおきましょう。
政治・経済・社会
政治・経済・社会は、広範囲であるために、学習しづらい科目です。
なかには、高校の社会に近いような問題もあります。
しかし、広範囲すべてを学ぼうとすると、いくら時間があっても足りません。
公務員試験の一般知識の問題集などを勉強するなど、いくつかに的を絞り、
学習した部分は必ず正答できるようにしておくと良いでしょう。
情報通信・個人情報保護
情報通信、個人情報保護では、以下のように出題内容が異なります。
- 情報通信……情報・通信技術に関する基本的な知識
- 個人情報保護法……個人情報保護法・行政機関個人情報保護法・情報公開法・公文管理法
とくに難しいのは、個人情報保護法です。
情報通信に関する問題は、基本的な用語を知っているだけで正答できるような問題もありますが、個人情報保護法は、法律の条文知識が問われます。
ただし、基本的には過去問を中心としているため、過去問を使った学習方法が有効です。
文章理解
文章理解は、国語のような内容と考えて良いでしょう。
内容は現代文だけで、英語などを学ぶ必要はありません。
主に長文読解問題が多く、要旨把握や空欄補充などの出題形式となっています。
比較的難易度の低い科目なので、取りこぼしのないようにしておきましょう。
行政書士試験の出題形式は全3種類
行政書士試験の出題形式は以下の3種類です。
- 5肢択一式
- 多肢選択式
- 記述式
それぞれを科目に当てはめると、以下のようになります。
- 5肢択一式(1問4点)……基礎法学・憲法・行政法・民法・商法
- 多肢選択式(1問8点)……憲法・行政法
- 記述式(1問20点)……行政法・民法
- 5肢択一式(1問40点)……一般知識
とくに難しいのは、5肢択一式です。
5肢択一式は、暗記力が必要になります。
しかし、行政書士試験の基本的な出題方法は5肢択一式になるため、暗記力を鍛えることが重要になるでしょう。
行政書士の試験科目を知って集中的に学習
行政書士の試験では、覚えることがたくさんあります。
そのため、試験対策としては、ある程度的を絞って覚えることが重要です。
試験科目や頻出テーマがわかっていれば、過去問で重点的に学ぶ部分も明確になってくるでしょう。
ぜひ、今回の記事を参考に、行政書士の試験を有利にすすめてください。
とは言え、行政書士の試験科目は、どの科目も暗記がつきものです。
比較的簡単な科目でも、暗記するべき部分があるため、記憶力に自信がない方は、挫折してしまう方もいるでしょう。
学習しながら「こっちの科目のあの部分を忘れてしまった、今度はあれを覚えなければいけない」など、振り回されてしまうことも……。
しかし、悩む必要はありません。
現時点で何をするべきか答えは見えていませんか?
結論から言えば、記憶力さえ身につければ良いのです。
記憶力がなく、暗記が苦手な方は、ぜひスピード記憶術を身につけてください。大幅に記憶する時間を短縮することができます。
とくに、以下のような方にスピード記憶術はおすすめです。
- 行政書士の問題が頭に入ってこない
- 覚える内容が多すぎて何から手を付けて良いのかわからない
- 新しい内容を覚えるたびに過去の問題を忘れている
「記憶術を学んでいる暇があったら試験科目を勉強する」と考える方もいるかもしれませんが、上記のような方は、記憶術を先に学んだ方が効率的です。
行政書士の学習を効率的に進めたい方は、まず記憶力を高めることから始めてみましょう。
執筆者:記憶術ライターM
記憶術や行政書士試験について学びながら記事コンテンツを執筆しています。