行政書士試験を偏差値で表すとどのくらい?偏差値が低くても行政書士試験に合格できる?
行政書士試験は、合格率が低く、難易度は高いと言われています。
そのため「行政書士試験=偏差値が高い」と考えている人もいるのではないでしょうか。
しかし、必ずしも偏差値が高ければ合格できるわけではありません。
今回は「どの位の偏差値であれば行政書士試験に合格できるのか」「偏差値が低くても行政書士試験に合格できる方法があるのか」について解説します。
目次
行政書士試験の難易度
結論から言えば、行政書士試験の難易度は高いです。
平均すると、行政書士試験の合格率は10~15%。
勉強時間は600~800時間と言われています。
法律知識も付けなければいけませんし、国家資格であるため、決して容易ではありません。
数ある士業のなかでも、比較的難易度の高いランクと言えるでしょう。
行政書士試験を偏差値で表した場合
行政書士試験の難易度を偏差値で表すと、大体60~64程度です。
あくまで目安であるため、60~64の偏差値であれば、必ず合格するわけではありません。
ただ、60~64がどの位にあたるのかわからない人もいるでしょう。
以下で、士業別偏差値や、士業を大学に例えた場合として見ていきます。
士業別偏差値
士業をそれぞれの試験を偏差値で表すと、以下のようになります。
- 司法試験・公認会計士など……70~73
- 司法書士・税理士など……65~69
- 社会保険労務士・中小企業診断士・行政書士など……60~64
- 宅建士・管理業務主任者など……55~59
司法書士と比較すれば、より難易度が高いのは司法書士だと言えます。
しかし、士業を上から並べたときに、行政書士は3番目です。
決して容易ではない資格だとわかるでしょう。
士業を大学に例えた場合
士業や試験を大学にして例えた場合、以下のようになります。
- 司法試験・公認会計士など……東京大学・慶應大学レベル
- 司法書士・税理士など……同志社大学・筑波大学レベル
- 社会保険労務士・中小企業診断士・行政書士など……青山学院大学・立命館大学レベル
行政書士は、青山学院大学にあたるレベルの高さです。(多くの方がイメージしやすく主観でお話しています)
難関大学として知られている大学と同等の偏差値が必要であるため、行政書士試験は、難関と言えるでしょう。
行政書士試験の合格率
行政書士試験の合格率は、10~15%です。
2011年~2021年までの平均合格率は11%と、とても低くなっています。
ただ、実際は合格率が示すほどの難易度ではありません。
合格率が低い理由には、行政書士試験を受ける人の多さも関係してきます。
受ける人が多いから合格率が低くなっているだけで、決して難易度が上がっているわけではありません。
行政書士試験で問われる知識
行政書士試験は、偏差値が高ければ合格できるわけではありません。
行政書士試験では、以下の知識が必要になります。
- 憲法
- 行政法
- 民法
- 商法
- 基礎法学
- 一般知識
科目にもよりますが、上記の知識を幅広く理解していなければいけません。
行政書士は偏差値が高ければ目指せるのか?
行政書士は偏差値が高くても、合格できない可能性は十分にあります。
大学の専攻にもよりますが、大学では学んでいない内容も勉強しなければいけないからです。
また、反対に偏差値が低ければ合格できないかと言えば、そうではありません。
一定の偏差値から、どのように行政書士試験に合格するのかについて解説します。
偏差値30台の人が行政書士を目指すには
偏差値30台の人でも、行政書士は目指せます。
ただし、偏差値30台の場合は、かなりの努力が必要です。
これまで学習をあまり行っていなかったのであれば、効率的な学習方法もわからないでしょう。
偏差値30台の人の場合は、いきなり行政書士の勉強を始めるのではなく、効率的な学習方法から始めると良いです。
偏差値50台の人が行政書士を目指すには
偏差値50台の人であれば、行政書士は狙いやすい範囲です。
ある程度学習方法の基礎もできていると考えられるため、行政書士の学習に振り切って良いでしょう。
ただし、行政書士試験は暗記力も必要になります。
読解力や問題を解く力だけではなく、暗記力をどのように高めていくかが重要です。
偏差値が高くても行政書士試験が難しい理由
行政書士試験は、ただ勉強ができるだけで合格できる資格ではありません。
偏差値が高くても行政書士試験合格が難しい理由は、主に以下の2つです。
- 暗記するべき内容が多い
- これまで触れていない内容を学ばなければならない
大学に通ってた場合、専攻によっても大きく異なるでしょう。
以下で、行政書士試験の特徴や、行政書士試験が難しい理由について解説します。
暗記するべき内容が多い
行政書士試験は、暗記するべき内容が多いです。
過去の判例などを覚えなければ、回答できない問題もあります。
そのため、大事なのは記憶力となるのです。
偏差値がどれだけ高くても、記憶力がなければ行政書士試験に合格するのは難しいでしょう。
偏差値が高くても、覚えるのが苦手という人は一定数います。
覚えるのが苦手な人は、試験において、大きく点数を落としてしまうかもしれません。
これまで触れていない内容を学ばなければならない
行政書士試験は、ただ法律について詳しいだけでは、合格できません。
行政法や民法、商法など、幅広い知識が求められます。
大学に通っていた場合、専攻にもよりますが、多くの人は触れてこなかったような内容でしょう。
これまでに学んでいない内容を1から学習しなければならないために、試験合格が難しくなるのです。
どれだけ偏差値が高くても500~600時間、改めて学習する必要があります。
行政書士試験に合格するコツは記憶力
行政書士試験に合格するためのコツは、ずばり記憶力。
なぜなら、行政書士試験には、暗記しなければならい科目が多いからです。
そのため、偏差値が高くても、記憶力が低ければ、合格できる可能性は低くなります。
反対に、偏差値が低くても、記憶力が高ければ合格できる可能性が高くなるのです。
もしこれから行政書士を目指すのであれば、記憶力を高める部分から鍛えていきましょう。
偏差値は記憶力ではない
前提として、偏差値というのは単純な頭の良さではありません。
偏差値は、その値が、標準偏差に比べてどの程度平均からずれているかの指標です。
偏差値ではなく、IQも同様。
偏差値もIQも「=記憶力が高い」ではありません。
そのため、どんな人でも、行政書士試験合格を目指すのであれば、記憶力を高める必要があります。
「自分は偏差値が高いから合格できる」と考えていては、足元をすくわれる可能性があるので注意してください。
偏差値が低くても記憶力が高ければ合格できる可能性が高い
行政書士試験は、偏差値が低くても問題ありません。
記憶力が高ければ、行政書士試験合格は夢ではないです。
また、先に記憶力を高めて、効率的に暗記できるようになれば、その他の時間を学習に使えます。
記憶力を高めるのは、もちろん点数をあげるためですが、効率的に学習を進めるための方法でもあります。
「偏差値が低いから不安」と感じている人は、まず記憶力を鍛えてみてください。
偏差値が低くても安心して合格を目指せます
行政書士試験は、偏差値に左右されません。
もちろん、まったく関係がないわけではありませんが、何度も言うように、行政書士試験に大事なのは記憶力です。
記憶力があれば、偏差値が低くても合格できる可能性はあります。
600~800時間の学習が必要と言われている行政書士試験ですが、実際に私は記憶力を鍛えることで90日間で行政書士に合格しました。
行政書士合格のためにやるべきことは、偏差値をあげることではありません。
記憶力を高めることです。
行政書士試験合格を目指すのであれば、ぜひ記憶術を試してみてください。
執筆者:記憶術ライターM
記憶術や行政書士試験について学びながら記事コンテンツを執筆しています。