行政書士試験のなかで行政法の対策は意外と暗記が多い

行政書士試験のなかで行政法の対策は意外と暗記が多い

行政書士試験の勉強のなかで、どの部分を集中して行っていますか?

行政書士で覚えるべき部分は多いため、集中する項目がわからない人もいるかもしれません。

なかでも、意外と落とし穴になるのが「行政法」です。

行政法は意外と暗記の多い科目となっています。

そこで今回は、行政法の勉強方法などについて解説します。

行政関係の法律は3つが中心

行政関係の法律は3つが中心

行政法と一言で言っても、行政法にはいくつもの法律があります。

そもそも、行政法という法律はありません。

行政に関する法律は多数存在しているので、その総称が行政法と呼ばれています。

たとえば以下のような法律も行政法に含まれるのです。

  • 国有財産法
  • 道路交通法
  • 河川法
  • 特許法
  • 国土利用法
  • 食品衛生法
  • 年金法
  • 郵便法

上記は行政法の一部であり、すべてではありません。

ただ、大きく行政法を分けるとすると、以下の3つに分けられます。

  • 行政組織法
  • 行政作用法
  • 行政救済法

以下では、それぞれの法律について解説します。

行政組織法

行政組織法とは、行政の内部について規律する法です。

「行政は誰が行うか」について定めています。

たとえば、内閣法や国家行政組織法が行政組織法に当てはまります。

行政作用法

行政作用法は、行政が私人に対してなす作用について規律する法律です。

行政が何を行うかについて定めています。

たとえば、土地収用法や警察官職務執行法が行政作用法に当てはまります。

行政救済法

行政救済法は、違法行政に対する救済を定める法律です。

行政によって不利益を受けた人をどのように救済するかを定めています。

たとえば、行政事件訴訟や国家賠償法が当てはまります。

行政書士試験における行政法

行政書士試験における行政法

行政書士試験における「行政法」のなかには、以下の法律が含まれます。

  • 行政法総論
  • 行政手続法
  • 行政不服審査法
  • 行政事件訴訟法
  • 国家賠償法
  • 地方自治法

行政書士試験においては、上記の行政法を中心に覚えておくと良いでしょう。

以下では、それぞれで何を覚えるのかについて解説します。

行政法総論

行政書士試験における行政法のなかでも「行政法総論」は、とくに幅広いです。

行政法総論で学んでおくべき内容は、以下のとおりです。

  • 行政組織
  • 行政立法
  • 行政行為
  • 行政契約
  • 行政指導
  • 行政計画
  • 行政上の強制手段
  • 行政調査

上記の内容は、一度で学ぶのは難しいため、反復で何度も理解していかなければいけません。

最初のうちは、わからないことばかりでしょう。

行政手続法

行政手続き法は、主に国民がどのような場合に届け出や許可申請をするのかについて学びます。

また、国民の届け出や申請に対して、行政がどのような対応をするのかまでがセットです。

試験においては、条文からの問題が多いため、条文自体を覚えなければいけません。

なかには、ひっかけのような問題もあります。

行政不服審査法

行政不服審査法は、名前のとおり、行政の処分に対して不服がある場合の不服申し立ての方法について学びます。

行政書士試験においては、条文からの問題が多いです。

そのため、何度も反復して覚えなければいけません。

行政手続法と同様、ひっかけのような問題もあるので注意しなければいけません。

行政事件訴訟法

行政事件訴訟法は、裁判所に対して申し立てをするものです。

行政不服審査法は、あくまで不服の申し立てになりますが、行政事件訴訟法は裁判所での争いとなります。

行政書士試験においては、裁判所で争う場合の具体的な内容を学びます。

判例からの出題が多いので、判例を学んでおかなければいけません。

国家賠償法

国家賠償法は、行政法のなかでも比較的、勉強が簡単な法律。

なぜなら、他の行政法と比べて、勉強する部分が限られているからです。

短期間でも、十分覚えられるでしょう。

勉強の内容は、国や公共団体が国民に対して損害を与えた場合の、国民に対しての損害賠償です。

地方自治法

地方自治法は、地方自治体の組織や運営に関する内容です。

行政法のなかでは、注意するべきポイントとなっています。

条文が非常に多いため、暗記力が試されます。

出題されるポイントに絞って勉強しなければ、すべて覚えるのは難しいでしょう。

行政法で過去に出てきた問題

行政法で過去に出てきた問題

行政法のなかで、過去に出てきた条文を紹介します。

「行政手続法1条1項この法律は、処分、行政指導及び届出に関する手続き並びに命令等を定める手続きに関し、共通する事項を定めることによって、行政運営における公正の確保と透明性の向上を図り、もって国民の権利利益の保護に資することを目的とする。」

上記の条文は、過去に何度も出題されています。

近年では、令和1年に出されているので、記憶しておいた方が良いでしょう。

また、以下のような問題も出題されます。

「行政行為の効力に関する次の記述は正しいか。」
不可争力とは、行政行為に瑕疵があっても、その瑕疵が重大かつ明白でない限り、それを有効なものとして通用させる力をいう。

ちなみに、上記の答えは×です。

上記で説明されているのは、公定力の説明になります。

このような問題に対応するため、条文は正確に覚えなければならないのです。

行政法の問題数と配点

行政法の問題数と配点

行政法の問題数や配点はは、以下のようになっています(令和3年度)

  • 一般的な法理論……5肢択一式/3問(12点)・多肢選択式/1問(8点)
  • 行政手続法……5肢択一式/3問(12点)・多肢選択式/1問(8点)・40字記述式/1問(20点)
  • 行政不服審査法……5肢択一式/3問(12点)
  • 行政事件訴訟法……5肢択一式/3問(12点)
  • 国家賠償法……5肢択一式/2問(8点)
  • 地方自治法……5肢択一式/3問(12点)
  • 行政法総合……5肢択一式/2問(8点)

上記全体を足すと112点になります。

行政書士試験の合計点数は300点なので、行政法だけで3分の1の点数をとれる計算です。

つまり、行政法を覚えることが、行政書士合格に繋がると言っても過言ではありません。

行政法の覚え方

行政法の覚え方

行政法などの条例は、文面をそのままなぞるのではなく、イメージすると覚えやすくなります。

イメージして覚えるようにすると、意味を理解することもできるので、実践的知識として価値のあるものになるでしょう。

しかし、イメージして覚えるといっても、どのように覚えるのか疑問を感じる人もいるかもしれません。

このようなイメージで何かを覚えるという方法におすすめなのが、記憶術です。

記憶術では、覚えるコツとして、イメージで記憶していきます。

なぜ「イメージ」が大事かというと、人の脳は文章よりも映像の方が記憶しやすいという性質があるからです。

その性質を活かせば、憲法や判例、行政法なども覚えやすくなるのです。

実際に私は、記憶術を使って、90日で行政書士試験に合格しています。

「暗記が苦手」
「条文や判例を覚えられない」

と悩んでいるのであれば、それは暗記が苦手なのではなく、単に覚えるコツを知らないからです。

もし行政書士学習の勉強方法について悩んでいるのであれば、ぜひ記憶術を試してみてください。

行政法は暗記力が重要

行政法は暗記力が重要

行政書士試験の科目のなかでも、行政法は暗記が重要なポイントになります。

長文の条文や判例などを正確に覚えていなければ解答できないので、まずは暗記力を鍛えましょう。

また、行政法だけではなく、行政書士試験のほとんどは暗記でカバーできます。

暗記さえ早くできるようになれば、その他の勉強にも手がまわるようになり、効率も良くなるでしょう。

ぜひ行政書士試験合格を目指している方は、まず、暗記力から鍛えてみてください。

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執筆者:記憶術ライターM

記憶術や行政書士試験について学びながら記事コンテンツを執筆しています。
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